11月13日~16日の日程で、フランクフルトのメッセ会場では次世代製造技術をテーマとしてformnext 2018が開催の予定です。
個人レベルでは3Dプリンターが身近とはまだいいがたいものの、さまざまな分野で、特に中小製造業社にとっては”次世代製造技術(Additive Manufacturing)”としての3Dプリンター技術が大きなポテンシャルを含んでいることは間違いありません。
2018年8月には、日系光学機器メーカー、リコーヨーロッパ社が3Dプリンターテクノロジーの今後の展望についての調査を公開しました。
Future of Print -Ricoh Europe
http://thoughtleadership.ricoh-europe.com/eu/the-future-of-print/
関連組織、企業
この市場規模の拡大をにらみ、およそ3.200の会員数を誇る、ドイツ最大の機械工業連盟(VDMA、本拠地フランクフルト)では、この付加製造技術に特化した協会をVDMA内の組織として2004年に設置しています。
VDMA Additive Manufacturing
https://am.vdma.org/ (英語)
ダルムシュタット市に拠点を置くフラウンホーファー・コンピューターグラフィックス研究所で数年前にボクセル単位で射出成型を可能にした3Dプリンター用ドライバーを開発し話題になりましたが(→参考ページ:かなりリアルな出来です!)、近年ではHeraeus(ハーナウ市)が数社とコンソーシアムを組み、2018年に産業用3Dプリンターの自動車産業への活用でジャーマン・イノベーション賞を獲得したりと、用途は広がっています。
今後の市場予測
2018年”ヘッセン・イノベーション”発行のマガジンによると、以前は強度や安定性の問題からプロトタイプの作成などに限られていましたが、2013年頃からは状況が変わり部品製造に使われるようになりました。3Dプリンターマーケットの50%は、自動車製造、航空業界、機械製造の分野で占められるとの予測です。おそらく、5~10年先はプリントスピードの向上で、製造コストもかなり下がるだろうと思われます。
さらに、まとめとして伝統的な製造技術が3Dプリンターに取って変わられた場合、特に、イノベーティブなビジネスコンセプトを持つ新興企業にとっては、市場への参入の障壁が低くなるだろう、とも述べられています。上の項目に記述したようなメジャープレイヤーだけでなく、スタートアップ企業にも大きなチャンスがある、ということです。
そのようなイノベーションは、1社で実現するのは難しかもしれません。ぜひマッチメイキングイベントなども活用されるのも、一つの方法となるでしょう。
formnext 2018 インターナショナル・マッチメイキングイベント
ヘッセン州の貿易振興公社やメサゴ・メッセの主催で、マッチメイキングイベントが行われています。
ご興味のある方は、ぜひ下記のページもご覧になってみてください。
formnext 2018 International Matchmaking Event(参加受け付けは11月11日まで!)
https://formnext2018.b2match.io/