FRMの緑深い森でココロもカラダも癒されよう!

世界的に”Stay Home”が叫ばれる今、癒しを求めて”森散歩”をする人が急増中。きらきら木漏れ日が降り注ぎ、耳を澄ますと鳥のさえずりやキツツキが木をつつく音、可憐に咲く花々に目を奪われ、深呼吸をすれば胸いっぱいに草木の香り…。まるで不安とストレスで萎縮していた心が解き放たれるよう! そこで今回は、緑豊かなFRMの森から、とっておきの4つをご紹介します。

◉Stadtwald(Frankfurt)

フランクフルト南部に広がる市営の森。総面積5785ヘクタールで、大都市近郊の市営の森として最大級の広さを誇る森の中には、フランクフルトの漫画家、F.K.Waechterが市に寄贈した、”Komische Baumkunst(コミカルな木のアート)”が点在。中でも、近所の幼稚園児たちに、”Pipibaum”の名で親しまれているのが“der Pinkelbaum(おしっこの木)”!! 近寄るとセンサーが作動し、”おしっこ”ならぬ、お水がピューっと放出されます(冬季は非可動)。Oberschweinstiegeのレストラン裏側の池のほとりにあるので、探してみては?

◉Schwanheimer Düne(Frankfurt)

『アルプスの少女ハイジ』アニメ版でハイジたちがピクニックした”蝶々の森”のモデルと言われているのがこちら。全長約400メートルもの木製の小道を歩けば、氷河期以降、マイン川の川底から吹き飛ばされた砂からできた内陸の砂丘をはじめ、草原、松林、湖などすべてを満喫できます。絶滅の危機に瀕する希少な動植物が生息しており、”ラインマイン地区の宝”とも呼ばれています。

◉Mühlenwanderweg am Urselbach(Taunus Oberursel)
“タウヌスの玄関口”HohemarkからUrselbachの河口まで続く約15キロメートルのMühlenwanderwegは、しっかり道標があるのでハイキング初心者にもオススメ。Oberursel地区最後の製粉所であるKrebsmühle(17〜20世紀)など、42の旧製粉所を辿れます。

◉Taunushöhenweg(Eppstein)
ライン川中流域とローマ帝国時代の国境線・リーメス街道、2つのユネスコ世界遺産を堪能できる長距離ハイキングコース。タウヌス高原を登り、ザールブルク城、深い森を通り、ラインガウ山脈を越えてエップシュタイン城へ…とかなり長いので、興味のある部分だけ散策するのも◎(お城は現在閉鎖中)。

休日は人手が多い場合があるので、早朝、もしくは仕事を休日に回して平日に訪れるなんて裏技を使っても! 外出制限は5月3日まで延長されましたが、森でリフレッシュしながら、ゆるりとお家生活を過ごしましょう。

写真提供: 大越理恵

大越理恵(おおこし・りえ)
編集プロダクション勤務を経て、1996年よりフリーライターとなり、情報誌や単行本の取材・ライティングを担当。2007年にドイツへ拠点を移してからは、リトルプレス『点線面』、海外情報サイト『Bound to Bound』(https://boundtobound.netm)などで、生活に密着したドイツ情報を届けるほか、ドイツで活躍する日本人のインタビューを行う。自身が所属する「POMP LAB.」サイト内(http://pomp-lab.net)では、フランクフルトブログも公開中